シルデマンの早漏に対する効果を解説|EDと早漏の関係性は?

シルデマン解説

早漏は、世界中で多くの人が経験し、性生活に大きな影響を与える問題です。

EDと早漏症は併発しやすく、互いに影響を及ぼすことが知られています。

シルデマンのようなED治療薬には、射精までの時間を延長して早漏を改善する効果があることが示唆されています。

この記事では、EDと早漏症の関連性や、シルデマンの効果に焦点を当て、読者が早漏に関する理解を深めることで、適切な治療方法の選択やパートナーとの関係改善につながる可能性を探ります。

早漏症とは

早漏は、性行為において本人やパートナーが期待する時間よりも早く射精してしまう状態を指します。

この問題は、世界中で多くの人々が経験しており、日本国内でも約3.5人に1人が早漏であると推定されています。

早漏の定義

早漏の定義には学会ごとに異なる見解がありますが、一般的には「挿入して1分以内に射精してしまう状態」とされています。国際性機能学会では、以下の3点を早漏の定義としています。

  • 挿入から射精までの時間が短い(1分以内)。
  • 射精までのタイミングがコントロールできない。
  • 早漏であることに関して苦痛を感じており、パートナーとのトラブルがある。


早漏は、パートナーが性生活で満足できないこと、または男性自身が自信を失い性交渉を望まなくなることなど、様々な問題を引き起こします。

射精障害の中でも最も多くの人が困っている状態であり、早漏は脳の病気と考えられることもあります。海外では、早漏は重要な性機能障害として認識されており、射精障害に関する医学的研究の大部分が早漏に関するものです。

挿入から射精までにかかる時間の平均は?

最近の国際的な研究によると、性交時の挿入から射精までの平均的な時間は約5分であることが明らかになりました。この研究は、異なる国々の成人男性を対象に行われ、膣内射精潜時時間(IELT)として知られるこの期間を詳細に調査しました。

IELTは、膣挿入が始まってから射精が起こるまでの時間を測定するもので、性的パフォーマンスや早漏の診断において重要な指標とされています。この国際調査では、オランダ、イギリス、スペイン、トルコ、アメリカ合衆国の5カ国から500組のカップルが参加し、その性行為のデータを提供しました。

調査結果によると、5カ国すべてでIELTの分布は正の歪みを示し、全体的な中央値は約5.4分でした。この時間は国によって若干の違いはありましたが、全体的には挿入から射精までの時間は平均して約5分程度であることが分かりました。また、この時間は年齢によっても変化し、若い年齢層ではやや長く、年齢が上がるにつれて短くなる傾向がありました。

参考:Waldinger, M. D., Quinn, P., Dilleen, M., Mundayat, R., Schweitzer, D. H., & Boolell, M. (2005). A multinational population survey of intravaginal ejaculation latency time. Journal of Sexual Medicine, 2(4), 492-497.

早漏症とEDは併発しやすい傾向がある

早漏症(PE)と勃起不全(ED)は異なる状態ですが、両者には類似点があり、一方が他方に影響を与える可能性があります。

ここでは、早漏症とEDの相関性について言及している情報を2つ紹介します。

ED・AGAの専門クリニックである「浜松町第一クリニック」が行った研究[1]によると、50歳以上の中等度EDまたは完全EDの人々の中で「早漏だと思う」と答えた人の割合は、EDがない人に比べて2.5倍以上高いことが示されています。

この関係の理由として、EDを持つ人々が「中折れ」しないように腰の動きを早めたり、イキみがちになることが挙げられています。また、ED気味の陰茎は、十分な硬さの陰茎に比べて物理的な刺激を多く受けやすいため、早漏になりやすいと説明されています。

また海外の医療メディアである「Medical News Today」の記事[2]では、EDとPEの間には強い関連があり、EDを持つ人の30~60%がPEも経験しているというデータを紹介しています。

その理由として、EDと早漏の関係は双方向的であり、例えば、EDを持つ人は勃起を維持できないことを知っているため、勃起が失われる前に早急に射精しようとする習慣を発達させることがあり、これが早漏を引き起こす可能性があることを解説しています。

参考文献

[1]:勃起不全(ED)治療薬による早漏(PE)改善効果について」. 浜松町第一クリニック. 取得元: 浜松町第一クリニック

[2]:“Erectile dysfunction and premature ejaculation”. Medical News Today. 取得元: Medical News Today

早漏症とEDが併発する3つの理由

上述したように、一見すると正反対の現象のように思われがちな早漏症とEDですが、実際にはこれらが併発するケースは少なくありません。

勃起と射精のメカニズムは異なるため、勃起力が弱い状態であっても射精に至ることは可能です。

以下では、EDと早漏が併発する3つの主な理由について説明します。

勃起の硬さ不足によって刺激への耐性が低下する

EDによって勃起力が低下すると、陰茎が柔らかくなり、刺激に対して弱くなります。性行為の際に膣内に挿入された陰茎は刺激を強く受けるため、射精を我慢できずに短時間で射精に至ることがあります。

中折れ回避のために刺激し過ぎてしまう

EDの場合、勃起の持続力が不足しているため、性行為の途中で中折れすることを懸念する人が多いです。そのため、勃起が弱まる前に性行為を終わらせようとして、自ら刺激を強める傾向があります。これにより、射精までの時間が短くなることがあります。

EDに対する不安から自律神経が乱れる

緊張や興奮などのストレスが高まると、自律神経のひとつである交感神経が活発になり、射精しやすくなります。EDに対する不安を感じると、交感神経を優位にするノルアドレナリンの分泌量が増え、脳が興奮状態となり、結果として早漏に至りやすくなります。

シルデマンの早漏症に対する効果

シルデマンには、早漏症を改善する効果が期待できます。

実際に、ED治療薬が早漏の症状の改善にも効果的である可能性が示された研究データがあります。

この研究では、「バルデナフィル」(商標名「レビトラ」)というED治療薬が、挿入時間の延長に寄与することが示されています。

被験者は、男性が早漏のカップル40組です。30組にED治療薬を、10組に偽薬を8週間服用させました。

その結果、ED治療薬を服用したカップルでは、平均挿入時間が0.6分から4.5分へと顕著に増加しました。

対照的に、偽薬を服用したカップルでは、挿入時間の増加はわずか0.2分であり、統計的に有意な差は見られませんでした。

これらの結果は、ED治療薬が早漏症状の改善に効果があることを示唆しています。

早漏改善効果は薬の服用を止めた後も持続する

同研究では、さらに4週間の追加治療を行い、ED治療薬の服用を止めた後の早漏改善効果も検証されました。

追加治療では、最初にバルデナフィルが投与されたグループと、偽薬が投与されたグループが入れ替えられ、それぞれの膣内挿入時間が検証されました。

その結果、今回は偽薬が投与されたグループ(最初の8週間ではバルデナフィルが投与されたグループ)でも、挿入時間の延長が確認されたのです。

つまり、ED治療薬の服用を止めた後も早漏改善効果が維持されているということであり、ED治療薬が早漏防止に長期的な影響を及ぼす可能性を示しています。

参考:Aversa, A., Pili, M., Francomano, D., Bruzziches, R., La Pera, G., & Spera, G. (2009). Effects of vardenafil administration on intravaginal ejaculatory latency time in men with lifelong premature ejaculation. International Journal of Impotence Research, 21(4), 221-227.

シルデマンの効果で感度が低下する・いきにくくなることはある?

シルデマンの有効成分であるシルデナフィルを服用することで、性的感度が低下したり、射精しづらくなったりするといったデータは報告されていません。

しかし、シルデマンのの使用によって性的経験が変化することはあり得ます。

たとえば、勃起が容易になり持続することで、性行為の時間が延長される場合があります。これにより、一部の人々は感度の変化を感じるかもしれません。

また、シルデマンの使用は性的パフォーマンスに関する心理的な影響も及ぼす可能性があり、これもまた感度に影響を与える可能性があります。

重要なのは、シルデマンは個々の体質や健康状態によって異なる反応を示すことがあり、感度に関する変化も個人差があるということです。

ED治療薬を使用するのが初めてであれば、医師の指示に従い、効果や副作用について医師と相談することが重要です。感度の変化に気付いた場合は、それが薬の影響なのか、他の要因によるものなのかを医師と共に検討することが推奨されます。

シルデマンと早漏についてまとめ

この記事を通じて、早漏症の基本的な理解から、シルデマンが早漏症の改善に及ぼす効果に焦点を当てて解説しました。

EDと早漏の発症には深い関わりがあり、併発することも少なくありません。シルデマンのようなED治療薬を活用することで、EDと早漏が同時に解消される可能性もあります。

実際に海外の臨床試験では、ED治療薬の効果で性交時の挿入時間が0.6分から4.5分へと延長したというデータも実証されています。

こうした情報が、早漏症に対する正しい理解を深め、適切な治療方法の選択やパートナーとのコミュニケーション向上に役立つことを期待しています。

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